神戸新聞松方ホールについて
1995年1月17日の阪神・淡路大震災で、神戸新聞社は神戸市中央区の本社ビルが全壊する被害を受けました。この危機に全国の地方新聞社などから寄せられた義援金を基金とし、神戸新聞社は翌96年、財団法人神戸新聞文化財団を設立し、神戸ハーバーランドの新社屋内に同年オープンした神戸新聞松方ホールの運営を委託。コンサートや講演、演劇、舞踊、伝統芸能など、多彩なイベントを開催するほか、地元・兵庫県内の文化団体や芸術家との連携、新進演奏家の育成などにも取り組み、大震災からの文化的復興に努めてきました。
ホールの名称「神戸新聞松方ホール」は、神戸新聞社初代社長・松方幸次郎(1866~1950年)の名にちなみます。美術収集「松方コレクション」は世界的に有名ですが、松方幸次郎の精神を受け継ぎ、文化の国際交流によって日本文化の発展・向上を果たしたいという願いを込めたものです。
2012年3月には、一般財団法人神戸新聞文化財団として認可を受けて新たなスタートを切り、世界に開かれた国際港「KOBE」にふさわしい芸術・文化の創造と振興に努めています。
舞台・客席
自然木をふんだんに使い、音響効果を最も重視した設計。 波をモチーフにした内壁、星空をイメージした天井照明など、自然を意識しています。 音楽中心の多目的ホールとしてベストな音響効果を発揮するシューボックス・スタイルで、最高水準のアコースティックサウンドを楽しめます。 ゆったりとした座席は1階576席、2階130席の計706席。舞台は客席より70センチの高さで、最前列の席でも強い圧迫感を感じることはありません。
ホワイエ
海に向かう壁一面をガラス張りのサンテラス風に仕上げ、自然光を取り入れています。 港町ならではの景色を前に、開演前や幕間にくつろげる空間です。 また深い紺色と白の色合いのじゅうたんは、鳴門の渦潮の衛星写真をもとにしたデザインです。 2階席への階段からながめると、豪快で壮大な渦を作り出す鳴門の渦潮に出会えます。バーカウンターなども備えています。
テラスデッキ
ホワイエ西側にある屋外のスペースで船のデッキをイメージして作られています。デッキから神戸大橋や港への船の行き来をながめ、海風にあたると、イメージ通り、船上にいる雰囲気を味わえます。